ヤスミンコ・ハリロビッチ『ぼくたちは戦場で育った サラエボ 1992-1995』。戦争のある日常がイメージできますか?

 
ヤスミンコ・ハリロビッチ『ぼくたちは戦場で育った サラエボ 1992-1995』。

ラジオ番組「荻上チキ・Session-22」「ボスニア紛争のサラエボ包囲戦から20年。戦場となった街で子供達は何を体験したのか?(2015/11/11放送)」でこの本のことを知りました。

1992年から4年間にわたって続いたサラエボ包囲戦は犠牲者の多くが一般市民という、近代史上まれに見る悲惨な戦争でした。山の上からスナイパーが市民を無差別に殺すありさまに国際社会は衝撃を受けました。その戦いが終結してから20年、かつては「戦時下の子どもたち」であった人々もいまや30代前後。サラエボ生まれの彼らに向かって本書の著者ヤスミンコ・ハリロビッチ―彼もまた戦争が始まったときは4歳でした―が呼びかけて出来たのが本書です。SNSを通じて集まった数千のメッセージから厳選してできた本書は、そんな「戦時下の子どもたち」の喜怒哀楽が詰まった1冊。ここに「あなたの知らない戦争」があります。巻末には元サッカー日本代表監督イビツァ・オシム氏(サラエボ出身)の書き下ろしエッセイを掲載。


20年前に旧ユーゴスラビアで起きた戦争「ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争」で子供時代を過ごした人びとから、当時(子供時代)の経験を160字で表してくださいという企画に1,100人以上のメッセージが集まり、それらをまとめたのがこの本。

1,000以上の偽りのない子供の視点から振り返ることにより、戦争とは何かというメッセージが込められています。

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「戦争反対」というありきたりの言葉を唱える前に、あなたが反対すべき「戦争」とはなんなのか? それをしっかりと考え知ることが大切なことだと思うのです。

この本はまさにその問いに答えを出してくれるもの。つまり、「戦争」とは明確な答えのあるものではなく、非日常的なことが当たり前になる日常生活なんですね。

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70年間もの平和が続いた日本。多くの日本人にとって「戦争」とは、70年前のリアルを現代の「平和」な価値観で説明したものばかりです。

その70年もの間、世界中のいたるところで戦争が起きています。その当事者たちが伝える、リアルな戦争のある日常生活を知ることは、より「戦争」に対して現実味のある感覚を共有できるのではないかと思います。

戦場にいる兵士たちにとっても、「戦争」とは日々の日常生活です。その生活の中にあたり前のように戦争があるという状態。決して悲惨なことばかりでなく、楽しいことや嬉しいこともあります。ただ違うのは、さっきまで笑い合っていた仲間が、突然に砲撃で殺されてしまうというだけのこと。

私は、いつまでも家族や仲間といっしょに笑い合っていたいから「戦争」に反対します。ごくありふれた日常生活を続けたいから「戦争」に反対します。

でも、そんな日常生活を守るためだったら、きっと命がけで戦うと思う。

 
もう1冊。この本にもリアルな「戦争」を考えされられました。


 
じゃあ、またね〜

 
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